火災保険〜時価額と再調達価格〜
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火災保険の保険金額を設定する場合、時価額で設定するのか、再調達価格で設定するのかによって、火災での保険金の支払われる金額が大きく変わってきます。

時価額とは、建築費から築後経過年数により減価償却された金額を控除して保険金額を設定した額です。
例えば築後10年で新築時の建築費が2000万円だったとすると現在の価値は1500万円、火災保険金額は1500万円で契約となります。
これだと、万一火災で全焼した場合1500万円しか支払われないので保険金で元通りの建物を建てることはできません。

再調達価格とは、築後経過年数とは関係なく、現在同じ建物を建てた場合
にかかる金額で保険金を設定した額です。
例えば、新築時、建築費が2000万円だったとすると、物価の上昇などを考慮して今建てると2200万円かかるので、火災保険金額は2200万円で契約となります。
これなら、万一火災で全焼した場合でも保険金で同じ建物を建てることができますよね。(保険期間により再調達価格の設定が出来ない場合もあります)

また、建物の価値が2000万円あるのに500万円だけしか保険金額をかけていないと一部保険とみなされ全焼でも500万円から減額した保険金しか支払われない場合があります。
これとは反対に、建物の価値が2000万円しかないのに3000万円の保険金額をかけていても超過保険となり全焼でも3000万円全額は支払われません。

火災保険をかける場合は安易に保険金額を設定せず、保険代理店や保険会社で建物の構造等から保険金額を算出してもらって適切な保険金額をかけるようにしましょう。